【岩手大学農学部 共生環境課程様】G3100 RTK観測
岩手県盛岡市にある岩手大学農学部 共生環境課程(様)では農林業の生産基盤の整備や生産環境の向上、農山村の生態系保全、歴史や文化を生かした地域づくりなどに加えて、自然環境と人間の社会活動が共生できる持続可能な地域社会実現のための積極的な教育が行われている。今回、取材のために訪れた陸前高田小友浦地区~広田半島広田町地区の辺りは小友浦の海と陸地を仕切る防潮堤があり、干拓地があった。しかし、2011年3.11大津波で広田湾側、太平洋側の両側から津波が押し寄せ、地盤沈下によって干拓地が被った海水が抜けなくなり、広田町地区は数日間、陸の孤島となった。農地再生や干拓再生のためには沈下状況の調査が急務となっている。
上空からの空撮では沈下量を正確に調査できない。現在も大量のガレキが残っているエリアが少なく無いことと、調査範囲が広域に渡るためにレベル、トータルステーションによる水準測量では効率が上がらない。そこで、GNSS測量機によるRTK測位によって調査の効率化が進められており、GLONASS・GPSに対応したPENTAX G3100を用いたRTK測位が現地で活躍している。
共生環境課程の皆様からは、G3100を用いたRTK測位の評価として次のような言葉をいただいた。「広範囲に渡っていくつもの区画を調査するために効率アップが重要な課題ですが、G3100は小型軽量でケーブルレスなので、機動性がよく短時間に次々とRTK測位できる点が良いですね。初期化も速いし、衛星の配置状況が良好の場合には、いくつもの衛星を補足できますが基準局から移動局へのデータ伝送も高速無線モデムでストレス無く観測作業に専念できます」
ここでも、G3100の機動性、高速性の相乗効果でレスポンスの良い観測作業が実証されていることを実感しながら現場を後にした。